薩摩半島の西南端にある枕崎は、日本でいちばん南側を走る鉄道・指宿枕崎線の終着駅。
沖縄には鉄道がないので、まさに「南の最果て」といった言葉が似合うターミナルだ。
勉強不足でこの辺りがお茶の産地であることを知らなかったので、方位でいうと北東にある知覧から、枕崎へ向かう10数㎞の道から見える風景に驚かされた。
周囲の小山が一面、濃い緑に包まれた茶畑なのだ。
ただ、枕崎市の街中に入ると、さすがは日本有数の漁港。
急にかつお節の匂いが濃くなり、海に近づいたことを教えてくれる。
ここ「なぎさ温泉」は東シナ海を望む海岸の丘の上にある。
檜造りの露天風呂からは、海岸線に寄せる自波や、ロウソクのように屹立する立神岩が見え、開放感は抜群。
潮風に吹かれながらの入浴が楽しめる。
残念ながら今回は見れなかったが、海に沈む夕日は特に美しいことだろう。
露天風呂の湯は44・4度のアルカリ性単純泉だが、湯色は茶褐色に濁っている。
なめてみるとわずかな苦味と鉱物臭があるので、体感する湯は温泉成分の分析表よりずっと濃く感じる。
温泉では、身体で感じ取る"体感"が最も大事なものなのだ。